家庭教師をクビになった大学生は、自分に原因があるのだということを肝に銘じよう

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特別なスキルも資格も必要ナシ!自分が受験生のときにしてきた勉強法をそのまま伝授するだけでつとまってしまうのに、だいたいコンビニバイトの3倍分くらいの高時給。しかもキツい体力仕事は必要なく、快適な温度の部屋で座って喋ったり書いたりするだけだから疲れない。このバイトなーんだ。

そうです、家庭教師です。大学生が身一つで稼げる、一番オイシイバイトです。だからこそ、一度掴んだチャンスは絶対離したくないわけですね。

そんなオイシイ家庭教師、クビになったらどんな気持ちになりますか?まず最初にくるのは落胆でしょう。当てにしてた収入源が一気にゴソッ!となくなるのですからね。次に湧いてくるのは怒りではないでしょうか。クビになる理由、堂々の第一位は生徒の成績が上がらないから、ですが、成績が上がらない生徒というのは、往々にしてやるべきことをちゃんとやってこない生徒です。そんなん自業自得やん、なんでこっちが責められなきゃあかんのや、と生徒へのヘイトが溜まっていくわけです。

でも、ちょっと待ってください。それって本当に生徒だけの問題でしょうか。

いじめはいじめる方が100パーセント悪いですし、詐欺だって騙す方が100パーセント悪いです。では、指導で生徒の成績が上がらなかったら?それは100パーセント、指導に問題があります。たとえ生徒が毎回宿題をやってこないサボリ魔だったとしても、です。自分の教えたことを相手が理解できなかったとき、悪いのは相手の頭ではなく、自分の教え方なのです。ひとしきり怒りを吐き出したら、自分の力不足をまずは素直に認めましょう。そして、胸に手を当てて以下のことを振り返ってみてほしいのです。

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家庭教師をクビになった理由として考えてほしいこと

授業中の態度は適切だったか?

まずはこちら。態度といっても、生徒の態度ではありません。自分の、先生としての授業態度のことです。

たとえばここに、学力は同程度の2人の先生候補がいたとします。皆さんが生徒の親なら、どちらの先生を選びたいですか?

・声が大きくて、ゆっくりはっきり聞き取りやすく喋り、顔を上げて自信ありげな様子の先生
・声は小さいし何言ってるのかわからない早口で喋り、うつむきがちで自信なさげな先生

間違いなく前者ですよね。頼り甲斐があって、安心して生徒を預けられます。生徒も授業についていきやすいでしょうね。

では後者だったらどうでしょう。お前本当に大丈夫かいな?て心配になりますよね。生徒としても、目上の立場である先生が自分の横でオドオド、モジモジしている状況は決まり悪いですし、苛立ちさえ感じるかもしれません。それに言っていることが聞き取れないので、授業に集中するモチベーションもなくなります。これで、真剣に取り組んでいないと生徒を責められるでしょうか。

私自身が半年でクビになったときの自分の授業での振る舞いを振り返ってみると、最初っから最後まで蚊の鳴くような声でかつオタク特有の早口だわ生徒と目を合わせないわでもう完全にアウトでした。これでは授業なんかまともに聞きたくなくなるのも、親御さんからの信頼を失うのも無理ありません。むしろ生徒さんたちもよく半年も我慢してくれたな……。

声が小さいなどの自信なさげな態度は、いくら真剣に授業をしていてもどうしても大きなマイナスポイントになってしまいます。人前で話すと緊張してしまい、スムーズに話せなくなる自覚のある方は、何よりもまず喋り慣れるようにしましょう。

授業内容・展開は適切だったか?

必ずしも「勉強ができる=教え上手」ではありません。非常にもったいないことですが、いくら輝かしい学歴・経歴を持っていても、教え方が下手だと家庭教師の現場ではその高い能力の1割も活かせないのです。おそらく家庭教師をクビになって一番理不尽に感じるのはここではないでしょうか。こっちは真剣に教えているんだから、生徒が全然わかってくれないのがいけないのに。自分は悪くないのに。と思えてくるのが自然な感想でしょう。

ですが、改めて振り返ってみてください。あなたの解説、自分本位になっていませんでしたか?生徒が何を知りたいのかを考えていましたか?

私はというと、不思議なことに当時はめちゃくちゃにわかりやすい上に高レベルな授業をしていると信じて疑わなかったのですが、今になって振り返ってみると生徒の隣でただ問題を解いているところを見せるだけだったり、生徒が白けていることにも気付かず有益な豆知識と称して授業内容に関連するうんちくをベラベラひけらかしたりと、それはそれはひどいものでした。もはや生徒完全無視です。

生徒はあなたとは違う人間です。あなたが気に入った勉強法や授業展開が彼ら彼女らにとっても最適とは限りません。生徒がどこでどんな風につまずいているのか、どんな教え方が好きなのか、生徒を第一に考えた授業設計が不可欠です。

「時給がいい」という理由だけで飛びついてしまわなかったか?

冒頭にも書きましたが、家庭教師アルバイトはたいていの場合かなり高時給・高待遇です。相場は安くても時給2000円くらいで、現役東大生だったり医学部生だったりするとブランド性でさらに時給が上がり、3000円以上、5000円以上ということも珍しくないそうです。

この高い金額が何を意味しているかわかりますか?期待値です。生徒の親御さんは、この先生につけば子どもの成績不振が改善されるとの期待を持って、安くない月謝をお給料の中から毎月払うことを約束したわけです。「あなたならやってくれますよね。できますよね」という意です。こうして家庭教師に任命されたからには、あなたには生徒の成績を上げるためにできる限りのことをする義務があります。生徒が楽しめるわかりやすい授業をし、勉強の計画を立ててサポートし、試験当日ひとりでも問題が解けるように育てる……。それ込みでのこの高時給です。某家具店ではありませんが、ある意味「お値段以上」のはたらきが求められているのです。そう考えると家庭教師は、「快適な部屋で座っているだけでお金が降ってくる簡単なお仕事」などでは決してないことがおわかりいただけたでしょうか。特に個人契約だと、親御さんの目もシビアになってきます。

私がクビになった家庭教師先は、どこも個人契約で高時給のところでした。1日2〜3時間で1万円近く稼げるというありがたすぎる高待遇に目が眩んでしまった私は、いつしか1日の授業時間をやり過ごすことばかり考えるようになってしまい、授業はおざなりになっていきました。おそらくそんないい加減な気持ちが見透かされていたのでしょう。不誠実な気持ちは外から見ていてすぐ気付かれます。

生徒は給料袋ではありません。誠実な気持ちで生徒と向き合い、生徒にも親御さんにも満足してもらえる授業を提供しましょう。

こうして客観視してみると、生徒の成績不振を理由に家庭教師をクビになったことで、心のうちで生徒と親御さんを責めてブチギレ倒していた私の方こそ問題だらけだったということがよくわかりました。あの生徒はバカだ〜親もバカだ〜とぼやいていた当時の私に、こう言ってやりたいものです。

大バカ者!バカはお前だ!と。

家庭教師をクビになる理由は、圧倒的に教師側の力不足である、という現実を認めましょう。

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