大学院生のサークル活動や趣味について考える

大学院生活

大学院生(以下院生とします)というと、研究ずくめで多忙を極めているか暇を持て余しているかの二極化したイメージを持たれがちですが、実際にはそのどちらでもありません。

確かに一般的な会社員よりは時間的自由がかなりありますが、だからといって年がら年中暇してるというわけでは断じてないのです。せっせと実験をし、論文や書類を書き、それらに1日費やすことも多々あります。というわけで忙しい時期はかなりのブラック労働になります。しかも給料は出ない。ですので院生の過ごし方というのは、自営業に近いと考えていいでしょう。

ただ、院生がお給料をいただいている労働者と違うのは、受動的な労働ではなく能動的な研究に従事しているという点です。いわば「好きなことして生きている」わけですから、お金がもらえないのも当然といえば当然です。しかしながら、この立場が時に院生を苦しめます。親にも金銭的に迷惑をかけて、労働者の皆さんが払ってくれた税金で研究させていただいてるのだから、研究に全てを捧げるのが義務だ、遊ぶのなんてもってのほかだ、というように、自分の立場への負い目や罪悪感で、自分を追い詰めてしまいがちになります。

ところが、四六時中研究のことだけを考えるよう努めていると、かえって行き詰まってしまいますし、逃げ場がない状態ですので思考がどんどんネガティブになってしまいます。院生は何かと思いつめやすく自殺率も高いようですが、おそらく上手に趣味でストレス発散できなかったことによるのかな、と思ったりもします。院生にだって、サークル活動や趣味を楽しむ権利はあるのです!

研究以外のことをして思考がリフレッシュされることで、かえって研究の能率が上がることも望めます。長い研究生活を生き抜くためにも、研究と関係ない趣味を持つことは院生にとって文字通り生命線となりうるのではないでしょうか。

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院生のサークル・趣味事情

私の周りには音楽系のサークルに入っている人が多いです。大学祭の時期など年に数回あるコンサートやライブのために長期間練習しなければならないことから、時間的拘束はかなり大きそうです。しかしそれで研究がおろそかになっているかというとそんなことはなく、サークルに全力投球しつつも皆素晴らしい研究成果を出していますし、彼らも逆に研究だけだとやっていけない、音楽に助けられているところがあると言っています。また、サークルに入っていなくても、楽器の演奏スポーツを趣味として楽しんでいる人もたくさんいます。それも結構高いレベルまで達していて、この人たち研究だけじゃないんだなあ、すごいなあと、話していて感心させられます。

 

院生がサークルに所属するメリット

このように、サークルに入っているからといって研究ができなくなるということはなく、むしろ研究の起爆剤にすらなるような気がします。なぜなら、サークルにはある程度の強制力があるからです。

研究のアイディアというのは四六時中机に向かっているだけでは浮かんでこないものだし、長時間ダラダラ考えるよりも短時間で集中した方が論文執筆などのノルマをこなしやすくなります。サークルは強制的に一定時間研究から離れる場を作ってくれるので、その分必然的に研究にかけられる時間は減ってしまいます。ですが、これがチャンスなのです。サークルがある時間帯は事前に知らされていることがほとんどですから、当然それを念頭に置いたスケジューリングをすることになります。すると、前もって研究の計画を立てるようになりますし、限られた時間で最大限の効果を出しつつ効率的に進めようという意識がはたらくので、かえって研究がスムーズに進むようになります。

いつでも時間がある、という状態が実は危ないのです。まだ時間があるからいいや、と安心しきって先延ばしにした結果、いつの間にか締め切りが間近になっていて大いに焦る羽目になったり、そうでなくても要領の悪いやり方で取り組んで、時間ばかりかかってそれほど研究が進まない、という事態に陥ったりしやすくなってしまいがちです。院生がサークルに所属することは、タイムマネジメント能力をつけるという意味で有効でしょう。果たして、私自身がその効果を実感することとなるのでした。

 

実際にサークルに入ったことで起こったうれしい変化

修士1年目は新生活に慣れるとか授業についていくとかで精一杯でそんな余裕はとてもなかったのですが、修士2年目になると少し余裕も出てきたので、来たる修論に備えてのメンタル維持という名目で、遅ればせながらサークルに入ることにしました。幼少期に7年ほど習ってからというもの10年ほどご無沙汰だったピアノをちょうど再開したいと思っていたところなので、クラシック系の音楽サークルの門を叩きました。少人数での合奏やソロ演奏がメインのゆるいサークルなので、オーケストラや吹奏楽ほど時間と労力がかからないというのも、選ぶ上で欠かせないポイントでした。それゆえか院生も多く所属しているので、院生から参加しても肩身の狭い思いをしなくて済み、過ごしやすいです。

せっかくなので、演奏会の出演を決め、人様にお聴かせしても最低限恥ずかしくないレベルにするべく、それなりに練習もしました。特に合奏ともなると自分の失敗で他のメンバーに迷惑をかけるわけにはいかないので、練習にもより一層熱が入ります。演奏会直前の合宿では5時間ピアノを弾き続けたりもしました。必然的に、サークルに入る前よりも研究にかける時間は減ってしまいます。修士論文も書かなければいけないというのに。ではどうなったのでしょう。

なんと研究効率は、サークルに入る前と比べて格段に上がったのです。
「修論書かなきゃだけど、もっとピアノと戯れたい。上手くなりたい。いろんな曲弾けるようになって演奏会楽しみたい」という状況に置かれると、いかにして自由時間を増やすかに全力を注ぐようになります。だってピアノ弾きたいもん。結果、あちこちに眠っている無駄な時間を極限まで省く手段を覚えました。たとえば、手作業だと数時間かかってしまうような作業をスクリプトで自動化したり、往復2時間の移動時間で論文を読んだり、論文を読むときに要点をさっと掴む読み方を身につけたり、です。あとは、やはり研究に取り組むときの集中力が格段に上がり、以前より短い時間でタスクを終わらせることができるようになりました。

研究効率の向上という面以外でも、サークル活動への参加は良い変化をもたらしてくれました。それは、研究という文脈から離れた、学科以外の居場所ができたということです。煩わしさ、息苦しさ、物足りなさというのは、得てして所属コミュニティからの逃げ場がないときに起こります。研究や学科での人間関係に疲れたとき、学科にしか居場所がないと感情の行き場がなく若干つらいです。そんなときに研究とは一切関係ない人たちの集まりに顔を出すと、少しの間研究のことを忘れられることで、かえってまた研究頑張ろう、とも自然と思えてくるものです。

次項からは、趣味なんてないし、これからサークルに入るのもなぁ、とお悩みの院生におすすめしたい、手軽に始められる趣味の紹介をします。

 

サークルに入れない・入らない院生にオススメの趣味

読書

読書は大学の図書館を利用すればお金もかかりませんし、時間と場所を選ばない趣味ですので気軽に始められます。自分の専門関連の本だと研究の延長のような感じがして義務感が生じてきてしまいますので、小説や専門外の分野についての本を読むのがいいでしょう。他の分野の知識が、思わぬところで自分の研究を助けてくれるかもしれません。

 

プログラミング

最近にわかに需要が増しているのがプログラミングスキル。一旦身につけてしまえば在宅でも稼げるようになるので、自由時間が不規則な院生にもありがたい収入源となります。実用的な趣味ですね。今はProgateのように安価なプログラミング学習サイトもありますので、思い立ったらすぐ学習をはじめられます。

 

有料会員の私のProgate活用法
Progate(プロゲート)って聞いたことありますか?月額たったの980円で15言語が学び放題な、太っ腹すぎるプログラミング学習サイトです。 プログラミングについての知識ほぼ0のド素人だけどプログラミング学習を始めたい、という...

 

 

ブログ

プログラミングよりは収入に結びつきづらいですが、こちらも研究と両立しつつ稼げる可能性のある趣味です。ブログで稼ぐことに興味がある院生は以下の記事もどうぞ。

 

【低予算】大学生の副業ならブログサーバーはロリポップ一択なワケ
大学生だけどブログで稼ぎたい!という方。素晴らしいです。 今やネット回線とパソコンと根気さえあれば、年齢に関係なくブログでお金稼ぎができる時代になりました。 ブログはアルバイトと違って時給制ではないので、一旦軌道...

 

また、いくつもブログ記事を書くことで、プレゼン能力やアウトプット能力など、研究に必要な能力に磨きをかける効果も期待できます。

 

趣味を楽しむことに罪悪感を覚えている院生の皆さまの助けとなれば幸いです。

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